プロローグ

 人間、余暇と金があれば楽しい事を求めるのは至極当然である。
変哲もないIT企業に勤める俺、イチタロウは今まさにそんな気分だった。
そこで久々に風俗に行き、心身共にリフレッシュしようと心に決めた。
何度か行ったイメクラのお世話になるつもりだったが、ふと足が止まった。
風俗街の入り口の隅、そこに見慣れない不思議な店があるのに気付いた。
どうやらイメクラらしいが、看板の誘いは質素で物静かな風情がある。
「ま、たまには変わった店を覗くのもいいかな」
俺は足の向くまま気の向くまま、その店「こすぷれ☆りありてぃ」を訪れた。

「いらっしゃいませぇ〜♪」


飾り気のない待合室に特徴のない支配人が俺を向かい入れる。
「『こすぷれ☆りありてぃ』へようこそいらっしゃいましたぁ、当店では他店には無い独自のシステムになっておりますぅ〜♪」
「独自?」
・・・どうやら、このイメクラでは客がシュチエーションを決定できず、店内での女の子への対応や客の気持ち
次第で展開が変わる、ファジーシステムを採用した特殊なイメクラだった。
胡散臭さに俺は顔をしかめる。やめよっかな、この店・・・
「お代は見てのお帰りですよ。ささ、どうぞどうぞ♪」
そう言うなり支配人は扉を開けると、俺の背を押して無理矢理中へと案内されてしまった。
「これで良くなかったら訴えてやるからなぁ〜!!」


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